「外観デザインにこだわった家」特集

住む人の個性やライフスタイルを表現する外観デザイン。
屋根のラインや窓の形、配置、外壁の素材や色、ガレージや外構、そして植栽など、
外観は多くの要素で構成され、それらをバランスよく整えることが大切。
 
また外観デザインは、その街の景色を作る大事な役割も担っているため、
自他共に共感できるデザインが求められています。

ここではそんな「外観デザインにこだわった家」をご紹介いたします。
ぜひみなさまの住まいづくりの参考にしてください。

ピアノを楽しみ、オンもオフも充実。 「屋根につながる家」

神奈川県鎌倉市 / K邸

こちらは自宅でピアノ教室を運営し、不特定多数の人が出入りする住まい。パブリック空間と家族のプライベート空間をどう共存させるかがポイントだった。家族一人ひとりのライフスタイルを大切にする自由度の高さと、ともに暮らす一体感の両立──。このテーマに見事に応えた工藤宏仁さんの設計の魅力とは?

まちに開かれた1階、家族のための2階。周辺環境をも豊かにする、オセロハウス

大阪府高槻市 / オセロハウス

昔ながらの住宅街の一角に、ぱっと明るい佇まいの家がある。周辺には石塀に囲まれた家が多い中、角地にあるその家は塀もなくオープンな雰囲気。昼間には近所の子どもたちがどこからともなく集まってきて、わいわい遊んでいる様子もうかがえる。

設計した株式会社 中西正佳建築設計事務所の中西正佳さんは、この外観からして魅力にあふれた家を「オセロハウス」と名付けた。その理由は、一般的な住宅とは生活空間の配置が逆になっているため。昔ながらの家が連なる住宅街では、LDKが1階に設けられていることが多いという。しかしオセロハウスではLDKを2階に上げ、1階は寝室のみを配置したのだ。屋内の構造を逆転すると、その場所で過ごす時間帯も同じように逆転する。この辺りは住宅が密集しているが、周辺の家が1階で生活している時間帯は2階で過ごすため、外部からの視線なども気にならず開放的に暮らせるという。

深緑を間近に感じるルーフテラス。 多様な場所で自由に暮らす「空のデッキ」

神奈川県鎌倉市 / 鎌倉の家

ご紹介するのは、緑深い山懐という鎌倉らしいロケーションに立つ一軒家。設計を担当した伊藤寛さんは、美しい風景に馴染むデザインとともに、住まい手の暮らしに寄り添う住空間を提供。シンプルながら個性的な佇まい、暮らしを豊かに彩る空間体験、そして、家族が心地よく共存できる多様なスペースを生み出した。

豊かな緑を絵画のように楽しむ 環境を活かし切る、のびやかな住まい

神奈川県鎌倉市 / 水路沿いの家

鎌倉の緑深い住宅街に立つA邸は、緑を絵画のように楽しむ ピクチャーウインドー、ヴィンテージ感漂うデザインなど何気ない日常をランクアップさせる要素が盛りだくさん。
株式会社desus(デサス)建築設計事務所(以下desus)ならではのセンスあふれる設計で、友人を招きたくなる魅力的な住まいとなった。

上質なシンプルはこんなにも心地いい。 緑と暮らす、インナーバルコニーのある家

神奈川県鎌倉市 / CH3インナーバルコニーの家

「緑を眺めて暮らせる中庭が欲しい」との要望を受け、T邸を設計した株式会社desus(デサス)建築設計事務所(以下desus)。 中庭を望むLDKには室内感覚で使える広いインナーバルコニーもあり暮らしの楽しみは無限大。持ち前のセンスと妥協のない設計でつくる 「ひとつ上のシンプル」を体現した空間とは?

友人が集まるバーも、二世帯も。 50代後半夫婦の夢をかなえた理想の住まい

神奈川県逗子市

工藤宏仁さんが50代後半のご夫妻のために設計したのは、二世帯住宅としても使える豊かな家。天井が高く明るいLDK、友人と憩う会員制バーやゆとりある書斎、こだわりの和室、贅沢な広さのベランダなど、ご夫妻の趣味やライフスタイルを反映した住まいの魅力をお伝えする。

こだわりをさりげなさで包み込む 「静かにデザイン」された家

愛知県犬山市 / Y邸

愛知県犬山市。一面に田んぼが広がるのどかな雰囲気のなか、温かみがあるシンプルな木の家が建っている。風景になじみながら、同時に人の目を引く不思議な魅力をもつ家だ。この家を設計した、建築家の伊原洋光さん・みどりさん夫妻が語る「静かにデザインする」という言葉の意味を、このY邸から探ることにしよう。

鉄筋コンクリートと木造のいいとこ取り 宙に浮くキューブ

神奈川県 / SHICHIRI-Y

鉄筋コンクリートの冷たさと木の温もりを感じる家。施主からリクエストされた、一見相反する2つの要素。「融合させるのではなく、内包する」という一見斬新とも思えるアプローチをとった、建築設計事務所可児公一植美雪の仕事ぶりに迫る。

大きなスラブが1階の屋根&2階の床に。 建物内外の回遊性をとことん高めた住まい

愛知県名古屋市 / T邸

東京・名古屋を拠点とする女性建築家の謡口志保さん。繊細なやさしさと、施主に「男前」と言わしめるいさぎよさが共存するデザインは、感性豊かな発想から生まれている。建物・空間のみならず、ご家族の快適な暮らしまでを見据えた謡口さんの設計の素晴らしさが詰まっているのが、今回紹介するT様邸だ。

完成してからがはじまり 時間をかけてつくりこむ家

千葉県館山市 / K邸

家が完成するとはどういう状態だろう。工事が終わったとき? 引っ越しを終えたとき? それとも、住む人が思い描いた暮らしができるようになったとき? もしかしたら、家には完成という言葉はそぐわないのかもしれない。そう思わせる建築家が、N.A.O代表の加藤直樹さん。加藤さんが設計したHOUSE Kに迫ります。

「家にいながら四季を満喫できます」。 日々の幸せを五感で感じる土壁・漆喰塗りの家

愛知県春日井市 / M邸

「敷地に家を建てるということは、土地と仲良くなれること」…。周囲の環境に合わせて、いかにその立地ならではの家を建てるかを常に念頭に置いて設計している高橋さん。機能をはぎ取ってでも住みやすく、おもしろい空間でありたいと語る高橋さんが、自然をふんだんに取り込んだ暮らしをデザインしたのがM様邸だ。

家全体を小さな美術館に! 女性建築家が手掛けた「ギャラリーのある家」

東埼玉 / K邸

今回の施主であるKさんが要望したのは、大好きなアートを飾るギャラリーと、四季の自然を楽しめる中庭、そして音楽を聴きながら籠れるバーのある家である。設計を担当したのは、女性建築家の及川敦子さん。Kさんの希望を叶える形で完成したのは、中庭を中心に2階建ての建物と平屋を切妻屋根の平屋で繋ぐ、コの字型のプランの住宅だった。中庭の自然とアートが暮らしに溶け込むK邸の魅力を、詳しくご紹介しよう。

正面は「田」の字形のコンクリート外壁。 防火地域ながらも、外壁の安心に囲まれて家族の将来を見守り続ける木造の家

愛知県名古屋市 / K邸

20年~30年後、50年後、100年後の未来を見据え、家族構成の変化や、その時々に住まう人のライフスタイル、将来的なリノベーションなども考慮して設計している「裕建築計画」の浅井さん。キーワードは「長く住み継げる」&「ライフスタイルの変化に順応できる」家。今回紹介するK様邸は名古屋の商業地、防火地域にあり、難しい諸条件を斬新な発想で解決して、末永く住み継いでもらえる住まいだ。

屋根裏部屋風の2階は総畳敷き。 庭と建物の境界を感じさせない「繋がる家」

岐阜県各務原市 / T邸

見た目はもちろん、長く暮らしていくうえで快適な住環境づくりを実現するため、図面を詳細に至るまで検討し、熱の動きや空気の流れまでを設計することに努めているという「ELEPHANT DESIGN」の門脇さん。周囲の環境に溶け込むデザイン、可能な限り既製品を使わずに、その1軒の建物のためだけにデザインするという姿勢が、家づくりの常識の枠を超えた、Y様邸のような住まい空間を生み出すのだ。

お気に入りのアンティーク家具ありきで設計。 「自然とともに暮らす」平屋

三重県多気郡多気町 / Y邸

施主が理想の家づくりに抱く夢は大きくて、予算は限られている。これは当たり前のこと。だからこそ、設計士もやりがいを感じるというのが、「トミタ建築設計スタジオ」の富田さんの思い。その中で、「建築には“場所性”がある。どこに建てるか、日本だからこそどう建てるか。これが建築の面白さでもあります」という。Y様邸は、そんな富田さんの仕事ぶりが、とことんまで徹底された実例の一つだ。

内と外が緩やかにつながった、 「空間グラデーション」の妙

愛知県名古屋市 / H邸

施主であるHさんが自邸を建てるために選んだ土地は、住宅街のなかにある角地でした。南北に細長い敷地の南と東に面した道路は、それぞれ幅員4mほど。建築家の植村康平さんは敷地を何度も訪れ、Hさんファミリーが暮らす理想的な住空間をイメージしながらプランニングしたといいます。そうして誕生したのが、道路と庭、室内がゆるやかなグラデーションでつながった「カドニワの家」でした。

無垢の木材の魅力に着目! 2人の子どもの成長を見守る、2枚の大きな切妻屋根の住まい

群馬県安中市 / Y邸

ご両親が所有し、居住する敷地の一角に住まいを構えることになったYさんご一家。親子とはいえ、適度な距離感やプライバシーへの配慮、そして効率的な土地の利用が求められます。せっかく理想の住まいをつくるのであれば、2人のお子さんの成長を見守ることができる家づくりにこだわりたいものです。今回、そんなYさんご一家の暮らしを見守り、支えていく家づくりを手掛けた、一級建築士事務所 スタジオグリーンクラフト代表の日部(かべ)友裕さんにお話しを伺いました。

施主と建築家の信頼関係があればこそ実現! 2年の歳月を掛け、こだわりが凝縮した住宅

東京都 / K邸

注文住宅の魅力とは、「自分たちのために、世界に1つだけの家が建てられる」ことに尽きるのではないでしょうか?間取り、素材、内外装のデザイン等々…。人が家にあわせるのではなく、自分たちのライフスタイルにあった家を創造できる、まさにフルオーダーメイドの住まいといえます。そして、住む人の理想を具現化していくのが建築家の役割です。今回は、こだわりのある施主と、この家を手掛けた上原和建築研究所代表・上原和さんが築き上げた、お二人のゆるぎない信頼関係があればこそ実現した家づくりをご紹介します。

細長空間で実現した終の棲家 「クジラの家」

埼玉県吉川市 / Y邸

リタイアしたYさんご夫婦が終の棲家を建てるべく購入した、埼玉県の細長い土地。ここに建築家の矢嶋一裕さんと共につくり上げたのは、土地の形状を生かして家中に光が溢れる横長の家だった。独特の外観だけでなく、建物の中も斬新なアイディアで溢れるY邸。その全貌をご紹介します。

日々の暮らしをもっと楽しく! 室内外を行き来できる回遊する家

群馬県高崎市 / O邸

同じ建築学科の友人だったOさんのために田中朋久さんが手がけたのが、高崎市の郊外に佇む2階建ての「ぐんまの家」。貴重な屋敷林に隣り合う土地に完成したのは、外の自然を上手く切り取りつつ、周囲の環境に溶け込む住まいでした。家の中と外を連続して回れるように動線を引いた造りは、まさに「回遊する家」。家族が楽しく過ごせるための工夫が随所に凝らされた、田中さんの家づくりに迫ります。

都市の“スキマ”を活かす! 南国の光と風を取り込む家

沖縄県那覇市 / N邸

沖縄・那覇市内に立つこの家は、6人家族のために建築家の小林進一さんが建てたもの。設計にあたり、南北にのびた縦長の敷地と住宅が密集する周囲の環境を見て、小林さんは真っ先にあることを思いついたという。開放感あふれる南国の自然を間近に感じる暮らしをかなえた、その「あること」とは?

日本最北端の厳しさでも快適に、 デザインも諦めない工夫とは?

北海道稚内市 / S邸

毎日、雪かきをしなければ生活できない北海道稚内市の住宅では、雪対策・防寒対策が何よりも重視されます。そうした生活ニーズとデザインの両立は難しいと多くの人が思っていた場所に2014年、機能も充分に満たしたデザイナーズ賃貸が誕生しました。

それぞれの場所に役割り! 賑やかな街のような家には人が集まる

岐阜県多治見市 / T邸

ひとつの家でありながら、どこか街の一角のようにも見えるT邸。室内に入れば、子どもたちがおもちゃをひっくり返して遊べる場所や、たくさんの家族が集まってくつろげるダイニングが。居心地の良い家にたくさんの人たちが遊びにやってきます。

室内空間の工夫で外観も誇らしく。 三角屋根の欧風住宅が快適!

東京都23区内 / X邸

都心の住宅地は建築規制が多く、住まいを好みの構造やデザインにするのが難しい。そんな中、建築家の山本稚保子さんは緻密な計算とセンスあふれる素材使いで、ヨーロッパテイストをほどよくとり入れたデザイン性の高い住宅を設計。充実設備の快適バスルームも必見!

借景がまさにアート! 夢を贅沢に詰め込む、こだわりの別荘づくり

長野県・軽井沢 / T邸

ずっとマンション暮らしだったTさんが軽井沢に建てたのは、自然を絵画のように切り取り、家の景色の一部とした別荘だ。施主のTさんと建築家、佐藤さん。自然と融合した美術館のような家は、Tさんと佐藤さんのこだわりが詰まったアート作品だった。