注文住宅の魅力とは、「自分たちのために、世界に1つだけの家が建てられる」ことに尽きるのではないでしょうか?間取り、素材、内外装のデザイン等々…。人が家にあわせるのではなく、自分たちのライフスタイルにあった家を創造できる、まさにフルオーダーメイドの住まいといえます。そして、住む人の理想を具現化していくのが建築家の役割です。今回は、こだわりのある施主と、この家を手掛けた上原和建築研究所代表・上原和さんが築き上げた、お二人のゆるぎない信頼関係があればこそ実現した家づくりをご紹介します。
この建築家にK邸のウッドデッキから外を見た眺め。大胆に削られた開口部でありながら、室内から見てみると想像以上にプライバシーが保たれていることが分かる
夕暮れどきにウッドデッキからLDKの方向を見たときの眺め。開放的な室内空間であることが分かる。窓の開口部が大きく、日中はたくさんの日差しを取り込むことができそうだ
Kさんがこだわりぬいたという特注の磁器タイルは、さまざまな天候や光の当たり方など、あらゆる場面を想定してつくられたという
夜間、道路からK邸を眺めるとこのようになる。ウッドデッキの開口部が浮かびあがっているかのようだ。単に最高級・最高峰の材料を選んで家を建てればよいという考えでは生み出されなかったかもしれない光景だろう
撮影:鳥村鋼一