鉄筋コンクリートの「力強さ」と、木の「温もり」、一見相反する2つの要素を組み合わせたハイブリット住宅。
ここでは、断熱・気密性、耐火性能という鉄筋コンクリートの特性と、
調質効果という木造の特性を組み合わせた住宅をご紹介します。
ぜひみなさまの自分らしい住まいづくりの参考にしてください。
愛知県新城市
十分な敷地面積があるなかで2階建てとし、リビングまでも2階に上げる計画にS様夫妻は驚かれたというが、「集会室をつくるとなれば1階には全てのスペースは収まらないため、どうしても2階に上がっていただく必要があります。ならば、1度2階に上がれば平屋のような生活ができるようにと考えました」とみどりさん。神奈川県 / SHICHIRI-Y
「コンクリートと木造」は、構造体を鉄筋コンクリート、内外装を木材でというのがオーソドックスなパターンであろう。しかし、可児さんは構造体と壁を完全に分離し、鉄筋コンクリートのフレームに、木造の部屋を内包するという斬新なアイデアを提案した。愛知県名古屋市 / K邸
敷地配置計画が固まると、次は、どんな建物にするかの設計プランだ。まず、土地が防火地域であるため、建物すべてを耐火構造にしないといけないかどうかを検討。その際、延べ床面積100㎡以下であれば、外壁耐火にすることで内側の建物の耐火仕様は不要になると気づいた。外壁耐火(=コンクリートの壁にすること)のメリットは、外壁のコンクリートが地震力や耐風の力をすべて担ってくれるため、内側は木造であっても柱や耐力壁、筋交いなどの外力を受ける壁がいらなくなること。さらに、内側を木造にすることで、長い目で見たときにリノベーションもしやすくなる。コンクリート外壁を活かしながら、木造部分を作り変えることで、将来、開けてくるかもしれない土地を有効に活用できるのだ。「この土地を愛していらっしゃるK様が、次世代にわたってまたずっと住み継がれていく家だと考えたので、30年~50年後、どうなっているかも含めて提案したいと考えました。外壁耐火は、長くずっと使っていけるので」と浅井さん。愛知県名古屋市 / W邸
施主から「コンクリートの打ちっぱなしに憧れがある」と、ヒヤリングをしていた竹内さん。全てを鉄筋コンクリート造とするにはコストがかなりかさむため、コンクリート造と木造をミックスしたプランを提案した。愛知県名古屋市 / T邸
謡口さんは、施主の要望をヒアリングした上で、まず全体構成を考え、枠組みを決め、コンセプトを立てて設計するという。T様邸のタイトルは「土間の屋根 棲家の床」だ。