ご一家で暮らす家をつくるための建て替えを依頼された、建築家の伊原洋光さんとみどりさん。敷地を見に行くと、元の家の背面に美しい竹林があることを発見した。視線や風が抜ける広々とした室内空間に、唯一無二の竹林の景色がプラスされ、機能性と心地よさがハイレベルで両立する家ができた。
この建築家に2階のみで平屋のように生活できるS邸。外を感じる場所も必要と、広々したウッドデッキのテラスを計画した
2階LDK。画像左、テラスに続く扉がある壁面には薪ストーブを設置。奥にはご主人の趣味スペースを設けた。画像右の窓の向こうは子ども室があり、窓を開けておけば声がよく聞こえる。別室でも同じ部屋にいるような感覚になり、小さなお子様も安心して遊んでいるという
洗面室に入ると、画像右の窓から竹林の景色が目に飛び込んでくる。浴室にも、浴槽に浸かった時にちょうどいい高さに横長の窓を設け、竹林を楽しみながら入浴できるようにした。横長の窓と同じ幅で繋がるように洗い場の鏡が続き、浴室全体が広く感じられる
キッチンからダイニング、テラスまでを見る。キッチンの作業台がいっぱいに伸びることで、テラスまで進む自然な動線ができた。必要な場所をスポットで照らす調光可能な照明プランにより、落ち着きある雰囲気にシーンを変化させて楽しむことができる
撮影:小川重雄