建築家ならではの匠の技が光る  「傾斜地」に建つ家特集_VOL.3

住まいを計画する上で、一般的に懸念材料として考えられがちな「傾斜地」。
一方で、土地の特性を巧みに活かすことで、「傾斜地」という懸念材料をむしろメリットに変え、魅力的な空間につくり上げることは、腕のいい建築家に任せれば可能です。
ここでは「これぞ建築家が建てる家」といいたくなる傾斜地に建つ家を紹介します。
ぜひみなさまの自分らしい住まいづくりの参考にしてください。

市街化調整区域にある高低差1.4mの変形敷地 土地の制約を特徴として捉え、活かした邸宅

三重県 員弁郡 / Rural House

三重県員弁郡のとても制約が多い土地に、個性的な邸宅が誕生した。この土地は市街化調整区域にあり、土地の中に四日市市と員弁郡の行政境界がある。さらに高低差が1.4mもある傾斜地で、変形敷地となっていた。多くの制約を克服して生み出された、この作品をご紹介しよう。土地に制約がある方の参考になれば幸いだ。

傾斜を生かし、ストレスなく暮らす。 広がる街並みや山々の絶景が楽しめる平屋

群馬県高崎市 / GABLES HOUSE 高崎の家/傾斜地に建つ絶景平屋の家

東京から群馬県高崎市への移住を考えたKさま夫妻。候補に挙がったのは、見晴らしは最高だが「ここに家が建つのだろうか?」と思うほど傾斜のきつい土地だった。建築家の松下さんはその課題をどのようにクリアし、絶景を楽しめる家をつくったのだろうか?

緑豊かな八ヶ岳の自然の中に佇む 家族が集うファミリーハウス

山梨県北杜市 / Villa八ヶ岳

高知県に暮らす施主のIさんご夫妻。ずっと憧れていた山の暮らしを実現すべく、設計を依頼したのは、施主とじっくり対話し、自然環境とマッチした家をつくることに定評のある建築設計SOOの服部さん。土地探しから関わり、つくりあげた八ヶ岳のファミリーハウスに迫る。

シンプルな空間と、物に囲まれた空間 相反する要望を同時に実現した、京の邸宅

京都市左京区 / 方形ハウス

京都市左京区の東山山麓にある風致地区に、風情のある焼き杉を壁に使った方形屋根の邸宅が誕生した。外観はいかにも京都らしい佇まいだが、この作品の特徴は外観ではなく、そのプランにある。施主様ご夫妻の希望は、相反するものだった。その要望を実現し、さらに魅力的なプランも盛り込んだ作品をご紹介しよう。

光と風が心地よく通る!傾斜地を生かした「土間のある家」

神奈川県横浜市戸塚区 / M邸

ずっとマンション暮らしだったこともあり、憧れの一軒家を建てることを決意したⅯさんご夫婦。希望したのは、趣味の革細工や裁縫をするためのワークスペースと外につながる庭がある家である。購入した土地は、東側に位置する川に向って緩やかに傾斜する敷地。設計を担当した平山教博さんがトライしたのは、土地の利を生かし、光と風が心地よく通る家づくりだった。

夫婦、各々でやりたい事を実践するために 熱海の急斜面に建てた平屋の別荘

静岡県 熱海市 / 熱海の30度斜面に建つ家

転がり落ちそうな崖地に別荘を建てられるのでしょうか? と相談を受けた建築家の米村さん。豊富な別荘建築と崖地斜面地の設計経験によって、お施主さまの要望を叶え満足度の高い別荘をつくりあげた。夫婦2人が心地よくすごすための、ワクワク感を大切にした空間づくりの極意に迫る。