敷地は準防火地域でしたが、新たな防火規制の導入区域に該当する為、木造2階建であっても「準耐火構造」仕様にする必要がありました。天井や柱・梁の木をそのまま現す為に、「燃えしろ設計」を行い国産木材をふんだんに使用した空間を実現することが出来ました。住宅密集地である為、吹き抜けを有効利用して家の中のどこに居ても明るさ確保し空が眺められるプランニングを心掛けました。太陽熱給湯や雨水利用も採用し、自然の恵みを暮らしに取り入れています。
古い日本家屋や京町屋好きの住まい手からの要望で、全体のデザインをまとめました。土壁、漆喰、いぶし瓦、タイル、銅板、古建具、都内の町工場で作られている照明器具など、一つ一つのマテリアルを住まい手と一緒に時間をかけて吟味しました。愛着を持って永く暮らして貰える空間になったと思います。