お互いの定年を数年後に控えた、Yさんご夫妻。「庭をつくり、緑あふれる生活がしたい」、「とは言っても、今の便利な住環境は気に入っている」、そんなふたりの希望を叶えるために、建築家・松本直子さんがつくりあげた家とは?
この建築家に1階リビング~ダイニング~和室/キッチンからは、中庭はもちろん、奥の和室も望める。和室はぬくもりのある土壁。ちょっとした“離れ”のような使い方や、来客用としても重宝するのだとか
1階リビング/建具も天然木を使用しているY邸。高い天井が印象的なリビングは、真っ白な漆喰の壁に合わせ、天井はあえてスギの構造材を見せることで無機質さを抑えて木質感を出し、視線を留めて楽しめるポイントをつくった。床材は、赤みを帯びた色合いが美しいアメリカンブラックチェリーを使用
和室/前室の奥は高さを上げ、「離れ感」を演出した和室。畳を囲むように深い色あいのブラックウォールナットの床板を敷き、廊下と床板の色を変えることでさらにメリハリをつけた
撮影:小川重雄