自然豊かな環境が将来的にも続くと思われる場所に、家族で住む家を新築。緑を家の中に取り込み、かつ、沖縄の強い日差しや暴風雨にも対応できる家にしようと考えた。建築家の比嘉さんが提案したのは「片流れ屋根の家」。機能性に加えてデザイン性も高い、家族が安心して暮らせる家ができた。
この建築家に南西から見た外観。画像左、庭と繋がる窓は和室のもの。濡れ縁を設け、庭と家を自然に繋げた。片流れ屋根は西から東へ落ちる。家の上部に採光と換気のためのハイサイドライトを計画。強い西日は、軒や和室部分のフラットな屋根に反射させてから室内に入れることでやわらげた
道路に面した南側外観。屋根と一体となった軒や壁面が、強い日差しをしのぐ。室内は反対側の窓まで一つながりとなり、家の向こうの空まで見える。視線除けのため、窓の高さには主寝室がある。視線除けに壁を設け、カーテンを付けずに暮らせるようにした
南側外観。もとは畑だった「片流れ屋根の家」の敷地。周りも同じように畑が多く、将来的にもそんなに建物が立たないだろう思われる。どの方向から見ても高い意匠性がある家のフォルムが緑や空に映える。家の左端のドアはリビングテラスに繋がる
室内。画像左側、低い個所は玄関から繋がる通路のような部分、右にLDK、左手前に和室、奥に水回りがある。リビングの裏側には子ども室があるが、壁面の上部を開け、感覚的に繋げた。片流れ屋根と床レベルの変化で居場所に多様性を持たせた
撮影:Alien design & photography 井田佳明