敷地は約13坪。しかし、一見、2階建てに見えるこの住宅の内部には8つの層に分かれた住空間があり、青空と緑の爽快な眺めも楽しめる。コンパクトな敷地でここまで豊かな住まいをつくることができたのはなぜなのか? 設計を担当した松浦荘太さんの、空間を自由に操るマジックを紹介しよう。
この建築家に1.5階の洋室から見たところ。グレーの壁はこの家の中心となる構造壁。この壁の周囲をぐるりとまわって上にのぼるにつれ、さまざまな住空間が現れる。構造壁の左は踊り場を活用した書斎。その奥は2階キッチン。構造壁の右は踊り場を活用したディスプレースペース。その下が玄関
南に大きく開口した2.5階は抜群の開放感。奥の造作棚は奥さまがアクセサリーの素材を収納するためのもの。写真右の一段上がったところはロフト。その手前のグレーの構造壁は、どの空間でもインテリアの洒落たアクセントになっている。オーク材の床もグレーの壁と好相性
半地下の主寝室から1階を見たところ。階段の先は洗面室、その奥のガラス扉の先は浴室。洗面や浴室が寝室と近い、便利な生活動線がうれしい