五月山の家

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大阪府池田市、五月山の高台に建つ30代の夫婦と二人の子どものための家である。大阪平野を望む眺望が開ける土地を何年も探し続けて巡り合った敷地であった。眺望を手前の住宅の屋根越しに見るかたちとなるため高さを確保する工夫が必要であったが、幅員4m足らずの前面道路からの道路斜線や背後の北側斜線など高さを規制する条件が厳しかった。より条件の厳しい北側を低く抑え、道路斜線いっぱいまで南側を高くするかたちに傾けた直方体のボリュームがこの家の特徴である。内部はワンルームで4つのスキップフロアがL・D・K・寝室のゾーニングをする役割を果たしている。

竣工後6年が経過し、増築が行われた。この増築は竣工当初から想定していたもので、1階の庭に面した半屋外空間を成長した子供たちのためのスタディルームへと改装する計画である。それに合わせて屋外倉庫およびウッドデッキスペースの増築、庭の植栽を行っている。これまで生活空間が2階にかたまっていたため、庭との関わりが少なかった空間構成が、この増築によって変化し、庭の緑や背後の五月山からの風を積極的に感じられるようになっている

基本データ

作品名
五月山の家
所在地
大阪府池田市
延床面積
82.87㎡

撮影:福澤昭嘉