太古の時代、雨をしのぎ日射を遮るために屋根をかけ、風を止め外敵から身を守るために壁を建てることから始まった建築という行為の原理は今の時代も変わりません。
それは「環」(=まわり)と「境」を設ける行為であり、建築は「環境」そのものとも言えます。
建築のおかれる土地の自然・気候・地盤・街並み・社会、それらすべての環境と向き合い、取り込んだり、隔てたりしながらそこに住まう人・使う人のための独自の環境をデザインすること、それが建築になると思います。
私たちは取り巻くさまざまな環境を丁寧に考察し、そこにしかできない建築をつくり、それが住まう人・使う人にとって、また周辺の社会・街並みにとっても良い環境となることを日々考えながら設計に取り組んでいます。
1993年 | ラ・サール高等学校卒業 |
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1997年 | 東京大学工学部建築学科卒業 |
1997年~2006年 | 安藤忠雄建築研究所 |
2007年 | 独立 |
大阪市鶴見区 / 鶴見区の家
三方を隣家に囲まれた20坪弱の狭小地に佇む五角形の家。外からは想像もつかないほど明るく開放的な空間が広がっている。この家を設計したのは、建築家の平野玲以さん。30代のご夫婦と小さなお子さん2人がすこやかに暮らせるよう、平野さんが施した数々の工夫に迫る。
京都府木津川市 / 「高の原の家」
家は、人が住まう場であるとともに、公と私、パブリックとプライベートを隔てるものでもある。中庭を設けることで、周囲の環境というパブリックにマッチしながらも、プライベート性も高い家をつくりあげたのは、建築家の平野玲以さん。その秘密に迫る。