フレイム一級建築士事務所が設計したこの賃貸併用住宅は、都市部にありながら光と風に恵まれた心地よい住まい。思いを込めて建てた家はずっと大切にしたいし、次世代にも大切にしてもらえたら嬉しい──。多くの施主が抱くそんな願いへの答えも隠されている。
設計事務所開設と同時期、近隣で偶然起きた住環境問題をきっかけに地域の人たちと世田谷区第1号の建築協定を結ぶ。 このことが、「地域独自の住まいの建て方ルール」をつくる方法として、多くの地域の先例となった。 その根底に流れる子供たちへの安全・安心の思いから「NPO世田谷まちづくり市民評議会」を主宰し、個人の住まいづくりの視点だけではなく、まちづくりの視点も大切に建築家の地域に果たす役割を強く意識しながら、現在も活動を続けている。
建築家の詳細
大手ハウスメーカー(営業)勤務後、一緒に住まいをつくりたい!と大きな期待を寄せているクライアントと自身との関係に疑問を感じ漂流。マンガアシスタントやインテリア現場を経て、一級建築士を目指す。 「造るプロセスを共有化すること」を特に大切にしているフレイムに漂着し現在に至る。 建築設計から、耐震診断、まちづくり活動に関わる。
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3階LDK。間接照明、大判の白タイル、脚にアクリルを使った浮遊感のある家具が洗練を極め、高級ホテルの一室を彷彿とさせる。手前のガラス張り部分が開閉式トップライトと吹抜けの階段室。強化ガラスで囲うことで全ての方位の光を通しつつ、吹抜けによる冬の寒さを防いでいる
3階LDKのリビングスペース。東に設けた広いテラスとの一体感が高く、屋外の心地よさをダイレクトに味わえる。テラスはバス通りに面しているがルーバーで囲われており、採光とプライバシー確保を両立
3階LDKのダイニングからキッチン、リビングを見る。リビングスペースはトップライトのある階段室と東のテラスに囲まれ、明るい光の中でゆったりとくつろげる
2階バスルームは寝室に近く、吹抜けを介して3階とのつながりも感じられる配置。「両親を介護した経験から、家族の居場所から孤立しないバスルームにしたいと思いました」と小俣さん。ブロー&ジェット機能付きの円形バスの奥は、家族の思い出を象徴するタイルが張られたテラス
北の道路側にはビルトインガレージが。写真右端は賃貸住戸(メゾネット形式)専用の外門扉。門扉の内側には自転車などを停められるスペースがある。入居者さまのプライバシーに配慮し、小俣邸と全く異なる動線で部屋まで行けるようにした
玄関を開けると賃貸住戸2階への室内階段。階段上部にはトップライトがあり、南側の明るい光が落ちてくる
2階への階段を上がったところ。上部にはトップライトがあり、室内階段も明るい。賃貸住戸専用の門扉やこの室内階段は入居者さましか使わないため、戸建てのようなプライベート感がある
賃貸住戸2階のキッチンも、トーヨーキッチン。壁付のIHコンロ&シンクとアイランドタイプの作業台が並列したⅡ型で、行き止まり感がなく賃貸とは思えないゆとりがある
設計事務所開設と同時期、近隣で偶然起きた住環境問題をきっかけに地域の人たちと世田谷区第1号の建築協定を結ぶ。 このことが、「地域独自の住まいの建て方ルール」をつくる方法として、多くの地域の先例となった。 その根底に流れる子供たちへの安全・安心の思いから「NPO世田谷まちづくり市民評議会」を主宰し、個人の住まいづくりの視点だけではなく、まちづくりの視点も大切に建築家の地域に果たす役割を強く意識しながら、現在も活動を続けている。
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大手ハウスメーカー(営業)勤務後、一緒に住まいをつくりたい!と大きな期待を寄せているクライアントと自身との関係に疑問を感じ漂流。マンガアシスタントやインテリア現場を経て、一級建築士を目指す。 「造るプロセスを共有化すること」を特に大切にしているフレイムに漂着し現在に至る。 建築設計から、耐震診断、まちづくり活動に関わる。
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