3方を隣家に囲まれた細長い敷地。これだけ聞くと十分な光が入らない家になりそうだが、建築家の吉田祐介さんは驚くほど明るく開放的な住空間を設計。施主である若いご夫妻の先々の変化も見据えた、永く愛せる快適な住まいに仕上がっている。
この建築家に1階LDK。写真左のダイニング・リビングはオーク材、写真右のキッチンはモルタル調のフロアタイルと、床の素材を変えてさりげなくゾーニング。オーク材の床が奥に向かって斜めに広がる設計が奥行きや広がりを強調し、開放感をいちだんと高めている
収納豊富な1階キッチン。横長のハイサイド窓で明るさも十分だ。写真右手には、トイレ&手洗い、書斎、玄関が続く。トイレや書斎の空間ボリュームのおかげで玄関からはこのキッチンが視界に入らず、生活感を見せずにすむ
リビングからLDKを見る。オーク材の床の部分が南(写真左)に向かって広くなり、空間の広がりを強調。テレビ台も斜めラインに合わせて造作している。リビングスペースの天井は表情豊かな木毛セメント。仕切り壁はないが、天井や床の素材でそれとなくスペースを分けている
撮影:アトリエあふろ(糠澤武敏)