住まい手のお父さんが所有していた故郷和歌山の山の杉や檜を使って建てたお家です。天然乾燥または低温乾燥で仕上げてもらった木材を調達しました。敷地は、南側に5mの高さの擁壁があり、日照や通風に少し不利な敷地でした。ですが擁壁の上は公園になっており、桜の木が植えられていたのでその桜と空がリビングや二階のフリースペースからいつも眺められるように計画しました。お仕事を引退されて日々の暮らしを丁寧に楽しみたいお父さんと、自宅でのお仕事を持っている娘さんの生活時間帯の違いを考慮して個室間の防音に配慮した間取りと仕様にしています。また、忙しい娘さんやちょっとめんどくさがり屋のお父さんが家事を気軽に楽しめるように、仕上げ材や収納の配置と使い勝手に気を配って設計しました。大きな吹き抜けと杉の梁が交差する空間は、自然と猫たちの遊び場やくつろぎの場になっています。