小さな建物が点在する状態から、夫婦で住まう1棟の週末住宅への建て替えを決意されたお施主さま。敷地は高低差があるなど、難しい条件だったという。岸本姫野建築設計事務所の岸本さんと姫野さんはその敷地にできるだけ手を加えず、むしろ生かし切って居心地のいい家をつくりあげた。
この建築家に外観。道路から家まで上がる外階段は以前のものをそのまま残した。白浜町の家は画像右側の玄関から奥に向かって地面が1mほど上がる、一部2階建ての建物。しかし室内の床レベルに変化を持たせ、屋根の高さはぐっと抑えたことで平屋のように見える
デッキからアネックスを望む。夏場は室内に直射日光が入らないよう軒を深く取り、その下にデッキを設けた。海側の敷地は道路に向かって下がっているが、予算を考慮しできるだけ手を加えずに整地。以前は玄関付近まであった鉄骨を一部残し、アネックスを配置した
美しい景色が見られるアネックス。以前の建物にあった鉄板焼き用の鉄板(画像右)を活用したいとのご要望を受け、皆で食事をする場所として計画した。鉄板とテーブルのみが置かれたシンプルなスペースだが、続くデッキ部分にはオーニングを張れる木枠を設置。大人数に対応できる
デッキ部分や、アネックス横の木枠にも照明を配置。夜、外に出ても足元が明るく安全だ。また、雰囲気がある照明が夜をさらに魅力的なものにしている
撮影:笹の倉舎 笹倉 洋平