「交差する境界の家」
建物は5.58m角の正方形平面で半地下を含む3層構成であり、各階は十字型に交差する木造門型フレームによって緩やかに仕切られ、北西の奥まったウチ・スペースと、南東の開放的なソト・スペースをつくっている。ウチ・スペースは各階8帖分の機能的で守られた場所であり、ソト・スペースは大小の窓により外部的要素の入り込んだ流動的で非限定的な使われ方を想定している。門型フレーム上を4枚引戸が十字に走り、季節や使われ方によってウチ/ソト・スペースをつないだり区切ったりと関係性を変化させる。この4枚引戸はB階・1階・2階で、それぞれ不透明・半透明・透明という3種類を用意して、各階で寸法を揃えることでどこにでも設置できるようにした。