大阪市城東区に建つ、紙の卸売や貼箱事業などを営む企業の社屋ビル。
建物本体は、1階に2層分の天井高を持つ倉庫機能と、2階のオフィス機能で構成され、本体前にはトラックヤードとして大屋根で覆われた半屋外空間が付設しています。
今回の計画に伴い、新規事業として、リソグラフや多種多様な紙に親しんでもらえる創作スペース『gamoyon Art labo』がオフィス空間に併設されることになりました。そこで、中二階にエントランスとともにポケットパークのような”木漏れ日テラス”を設け、通りを敷地内へと引き込み、街との連続性を保ちながら徐々に上方へと上がっていけるアプローチを計画しました。
また、ここでは、大きなスペースを占めるトラックヤードを積極的に街とも繋がっていける表の場所・会社の顔としてデザインしており、休日にはイベントや地域開放もできる地域の軒下空間として、心地よい街の余白となることを目指しました。
企業イメージが投影された建物全体を包む軽快でダイナミックな一枚の大屋根が、大通りからも関心を惹きつけるアイキャッチとなり、独特の存在感を与えています。
撮影:笹の倉舎 笹倉 洋平