敷地は小田急線新百合ヶ丘駅から徒歩10分程度の丘陵地にあり、建主は土地を新しく購入し住宅を新築することを計画していた。
敷地は斜面となっており眺めをいかした家とする一方で、日差しが入らないようにするため窓の配置を調整し、軒を大きく出している。
窓際にはバルコニーと同じ高さのベンチを設け、リビングからバルコニーへと連続しているようにしている。このベンチはデイベッドやテレビ台としても使えるようにしており、ソファやテレビ台がなくスッキリとしたリビングとなった。
キッチンはパントリーとの導線とリビングからの見え方に配慮している。パントリー、キッチン、リビングは回遊できる導線とし、キッチンはリビングから30cm下げリビングからキッチンが直接見えないようにした。
玄関とトイレのドアは建主が所持していたアンティークのドアを補修し設置している。ドアの他にも建主が所持していた北欧アンティーク家具に合わせて室内の色合いを調整した結果、新築でありながら時間が経過したような落ち着いた趣のある住まいとなった。
撮影:西川公朗