敷地は葛飾区東四つ木。1階は親世帯、2階は子世帯の二世帯住宅である。南側に人通りの多い道路があるため、中庭を設けてコの字型の建物で囲むコートハウスとした。1階の魅力は中庭とのつながりだ。
奥行きのあるデッキを設けて室内からつづく広がりを求めている。建主ご一家全員で選んだヤマボウシが、季節の移り変わりを知らせてくれる。2階は四畳半程度のスケールを意識しながら丸柱を配置。居間となる場、食堂となる場…と、それぞれの場をつなげて一つの大きなLDK空間をつくりあげた。道路に面したアプローチには先代から何十年もの間大事にされてきたモクレンを残し、街並みに対しても緑の潤いを与えている。
撮影:小川重雄