家づくりで最初に求められるのは「その土地に住む覚悟」。
ですから、もし「ここに住みたい」と強く願う場所があるとしたら、それは幸せなことです。希望の地で縁をつなぎながら、住宅は地域と少しずつ溶け合っていきます。
念願の場所に建てられた【skr】は、そういう意味では幸せで足早に地域へ溶け込んでいきました。中でも驚いたのがバスケチーム壮行会の話。大会前に白ご飯を持参した生徒が30人ちかくやって来て、みんなでカツカレーを食べて気合を入れる恒例行事。
30人を収容できるほど広くはない【skr】ですが、場所を読み込めば可能な話です。目隠し壁で囲われた前庭と土間テラス、リビング、ダイニングを一体化すれば大きなダイニングとなり、更に2階のバルコニーや階段も加えれば、30人がワイワイとカツカレーを食べる空間へ読み替えることができます。
これは風の通りと日差しの調整を考えて、立体型ワンルームになった【skr】ならではの使い方です。時間をかけて家づくりをしてきた彼らは、早々に住宅を使いこなして壮行会を実現させていました。