敷地は和泉市街を見下ろす小高い丘の上で進められている開発地に位置しており、天気の良い時には大阪湾を望むことができる気持ちの良い場所です。
開発された敷地ということもあり形状はきれいな長方形をしていて、北側に道路、南側はまだ建物が建っていない空き地で、4mの擁壁によって1.5階分ほど高くなっています。そのため将来家が建つことになった場合でも南からの陽光が遮られないと考え、北側に駐車場を広くとり建物を南側に寄せつつ大きな開口部を設ける計画としました。
この住まいの空間の特徴は、各階それぞれに45cm の段差があるスキップフロアとダイニングキッチン上部の大きな吹抜けです。その2 つの特徴が混ざり合うことで、変化のあるおおらかな空間となりました。
プランの特徴としては、家事動線をスムーズにするために浴室-洗面-キッチン-物干場を一直線上に結んだ点、玄関横に外出時に必要なものがすべて納まるよう大きなエントランスクロゼットを設けた点です。
さらにキッチン上部の吹抜けは将来的に増床ができるよう梁を掛けたり、畳のリビングは客間としても利用できるよう建具やロールスクリーンを設けたりと可変性のあるプランになっています。
室内にはできるだけ無垢の木材を使用し、壁・天井には紙クロスを貼るなど、自然素材を使用することで月日を重ねるごとにより味わい深い空間へと変化するとともに、健康的でさわやかな仕上がりとなるように努めています。
また設備については、エネファームと太陽光発電を設置し、省エネタイプの設備機器を使用するなど住宅のゼロエネルギー化を目指した住まいになっています。