「 女性目線 + 子育て目線 」 子育てまっただ中! 3児の母の建築家です。 子育て世代の悩みや感覚に寄り添いながら、「こども」をテーマにした建築づくり・空間づくりを行っています。
建築家の詳細
ファサードは、片流れの屋根が、2段に一層、二層と重なり、空にのぼっていくかたち。
次の屋根、次の屋根へと、まだまだ、高くのぼっていけそうです。
ここはつくば春風台の住宅地。
敷地の手前は緑地帯で、ゆとりがあって緑豊かな街並みが望めるエリア。
ご夫婦と保育園に通う男の子の3人家族が住まう家です。
ご夫婦ともに読書が趣味。
「本に囲まれながら、家のいろんな場所で本が読みたい」
家族の集うLDKに、本棚を壁面に備え付けて、家族おのおのが気軽に本を手に取り、好きな場所で、くつろぎながら読書できます。
吹抜けのある窓側のソファで、天井を低く抑えた小上がりスペースで、外を眺められる階段に腰かけて、一人掛けのゆったりチェアを好きな場所に配置して・・・
ダイニングセットなどの家具配置を変更して利用できる計画にしてあり、様々なシーンや家族の過ごし方に応じて、まだまだ、いろいろな使い方のできるLDKです。
家事はなるべくスムーズに!
朝起きて出社するまで、帰ってきて寝るまでの、することや動線を具体的にイメージしながらプランを検討。
1階の水回りのある廊下には、ファミリークローゼットを計画し、日常の着替えや洗濯などがここで完結。
また、動線が回遊できるようになっているので、様々な生活シーンに対応できる柔軟性が備わっています。
玄関もコンパクトながら、SICの裏動線とぐるっと回遊できるかたち。
2階のフリースペースは、LDKの吹抜けとつながる開口があり、光や空気だけでなく、家族の声や気配を伝え、1階と2階をゆるやかにつなげています。
このフリースペースは、将来は2部屋に区切ることも想定しながらも、家族の暮らしに合わせて自在に活用できる場となっています。
将来のこと、今のこと、多様で多種な生活シーンをイメージし、想定しながら、プランを検討したことで、フレキシビリティあふれる住まいの箱となりました。
これから永く続く暮らしの中で、いろんな生活シーンを内包していける懐の深さがあり、まだまだ、暮らしを楽しめる余地を有した、そんな”yet yet“な住まいです。
撮影:椎木広