時代や環境が変わっても、住宅は生活の器として有効かつ重要であり続けると思っています。住宅とは、外部の自然や都市空間などをコントロールしつつ取り込み、ときには外に向かって何かを働きかけ、住む人に広い意味での豊かさをもたらすもの。また、そこに存在することで、敷地の魅力をさらに高めるもの。ただ、その具現化は一義的ではなく、さまざまな形をとりえるでしょう。建主の方の思いを汲んで意見をやりとりする中で、そんな住宅を実現していきたいと考えています。
愛知県名古屋市 / K邸
明るく快適なLDK、使い勝手の良いたっぷりの収納、そして無駄のない家事動線。施主のKさん夫妻が、それまで暮らしてきた家で感じた不満を解消すべく、建築家の北川裕記さんとともに家造り。居心地のよい空間、それぞれの用途にあった収納と動線の工夫とは?すべての要望を見事に実現した解答プランを見ていきたい。
/ I邸
退職をきっかけに築36年の家の建て替えを決めたIさん夫妻は70代。建築家の北川裕記さんは、これまでの夫妻のライフスタイルを大切にすべく、間取りは大きく変えずに素材や窓の工夫で快適さをグレードアップ。そして、どんな家に住むことが2人の今後の暮らしを充実させるのかを考えた。