狭小な土地でも諦めない!設計プランで理想の家を

狭小な土地でも諦めない!設計プランで理想の家を

━━━━ 奈須野さんが、建築家を目指したきっかけを教えてください。
子どもの頃住んでいた借家が狭くて、いつも「自分の部屋が欲しいなあ」と思っていました。そのうち「自分の思い通りの家を建てたい!」と思うようになり、自然に建築の道を選んでいました。好きな建築家はミース(ルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエ)です。20世紀モダニズムを代表するドイツ出身の建築家で、“Less is more.” (より少ないことは、より豊かなこと)という標語で知られる巨匠。そのシンプルな造形美は学生時代からの憧れですね。

━━━━奈須野さんのこれまでの経歴を教えてください。
いろいろ大変でした(笑)。大学を卒業してすぐに入社した建設会社が倒産してしまい、しばらく四国お遍路の旅に出ました。その後、地元に戻って総合建設業の㈱丸本組に入社。さまざまな経験を経たのち、再び東京に拠点を移し、共同住宅からお寺、病院、工場まで、さまざまな設計に取り組みました。そして、2014年に㈱奈須野建築設計事務所を設立。これまでの知識と経験を活かし、広い視野と引き出しを持って、小さな頃からの夢だった住宅設計に取り組んでいます。

━━━━奈須野さんのお得意分野は何ですか。
そうですね、小さな敷地に目一杯建てるのは得意です。以前、「角の部分でわずかに繋がった2つの土地」の住宅を設計したことがあります。通常は大きめの方に建屋を、小さめの方は駐車場にと考えがちですが、私は両方の土地をまたぎ、敷地を目一杯使う設計を考えました。「こんな提案は初めて!」と、とても喜ばれたことがあります。残念ながら施主様の事情で施工まで至らなかったのですが、そういった難しい土地に対する解決策や法律的なアドバイスは、いろいろな経験があるからこそできることかもしれません。難しい案件ほど、燃えます(笑)

━━━━ 一級建築士以外の資格をたくさんお持ちですね。
あの手この手で厳しい条件をクリアしていくためにも、様々な視点やたくさんの引き出しを持つことは、建築家にとって大切なことだと思います。また、インテリアコーディネーターや照明コンサルタントの資格を持っていますので、壁紙や照明選びに迷われる施主様に、ライフスタイルやランニングコストなども考えた上で、アドバイスをさせていただいています。家は一生の買い物ですから、住む人にできるだけ寄り添ったものにしたい。だから私は設計のみの仕事は原則受けていません。施工中は現場の施工業者と密にコミュニケーションを取り、完成後もリフォームや経年による修理など、メンテナンスにも対応する長いおつきあいを考えています。

━━━━奈須野さんの目指す「住宅」とは何ですか。
お遍路で歩き疲れた時、遠くに見える家の灯りがいつも気持ちを温かくしてくれました。「あそこまで行けば、守ってくれる屋根と食事と家族がいる」。家とはそこに暮らすすべてのものを温かく包み込んでくれる存在。そんな場になるような家作りをお手伝いしたいと考えています。

━━━━KLASICのユーザー(読者)に、メッセージをお願いします。
さまざまな条件の中で、可能な限りの夢や希望を詰め込んだ家を一緒に作りましょう。変形敷地、法規制が厳しい等、既製品の組み合わせにとらわれない、自由な発想と確かな技術力で+アルファ以上の建物を提案します。素晴らしい暮らしのスタートに同席させていただけることを楽しみにしています。
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