desus(デサス)建築設計事務所が設計した『CH6』は、逗子海岸近くの住宅街に立つモダンな一軒家。中庭と一体化するLDK、ジャグジー付きルーフバルコニーなどのリゾート空間から、チーク・天然石といった上質素材の使い方まで見どころが満載だ。
この建築家にLDKの天井と床はチークの張り方を変え、上下が木でも重くならないように配慮。テレビの裏の壁は、黒雲母入りの石壁。一方、LDKで一番大きな壁はさらりとした表情の異なる砂岩水磨きを使用(写真右)。奥の石壁に負けない高級感を出しつつ、空間を重くしない素材を選んでいる
ダイニングセットはAさまの手持ちの家具で、チークでつくったオーダー品。テレビ裏の石壁は中庭まで伸び、外まで伸びた天井とともに中庭との一体感を強調。中庭の奥が壁で囲われていることで「あの壁までがプライベートな1つの空間」と感じられ、一体感と安心感が生まれる
奥がキッチン。その裏にはパントリーや階段があり、中2階や2階へ続く。スキップフロアとすることでLDKは1.5階分の天井高を確保でき、高さ3.7mというおおらかな空間になった
desusは植栽などの外構を含めたトータルデザインも得意。中庭には山採れモミジ、ソヨゴ、ヒメシャラ、ディクソニアなどを植えた。いずれも葉が美しく、かつ、幹の部分がすっきりして開放感や採光を妨げないものを選んでいる
中庭からLDKを見る。中庭でくつろいでいるときも邸内の家族とほどよい一体感を得られる
ホテルライクなバスルーム。1階はコの字型に中庭を囲んでおり、水まわりからも中庭の光や緑を楽しめる
2階には本格的なマシンを入れたトレーニングルームが。床はチークをヘリンボーンに張ってデザイン性をアップ。輸入クロス(写真左)はジャングルに佇むゴリラという個性的なデザインで、遊び心満載
2階のトレーニングルームを出ると、ジャグジーやシャワーを備えたルーフバルコニー。海で遊んだ後やトレーニングの後に、ここで汗を流す至福の時間を過ごせる。床材はチークで、船大工職人によって船の甲板に用いる技法で施工。水に強いチークは昔から船の甲板に用いられてきた
撮影:ヤマベスタジオ 山邊章史