家を建てるなら、こんな間取りでこんな床。窓はこうして照明は…。多くの場合、インテリアの延長で家への夢を描きがちだが、長く快適に住むには機能性も大事。天井高約5mの開放的なリビングのある住まいを建てたC様ご一家は、建築家・関太一さんとの出会いで「あること」への意識が高まり、想像をはるかに超える住み心地の良さを実現。プロのアドバイスがなければなかなか気づかない、その「あること」とは?
この建築家に外観/「子どもが友達に自分の家を教えるとき、『三角屋根の白いおうちだよ』と説明しているのを聞くと、なんだかうれしいですね」とほほ笑むC様。アプローチの芝生(写真は冬季)はC様ご一家が関さんとともにみずから植えた。お子様も楽しんで参加し、いい思い出に
2階 リビング窓側からキッチン、個室を見る/LDKと半階上の個室が、高い天井の下で1つにつながるおおらかな空間。床の高さが異なるため、「違う空間」としての独立性も保たれ、ちょうど良い距離感
2階 階段/階段に接した低い壁の向こうは、LDKから半階上がった個室。その左手にはウォークインクローゼット
2階 キッチン/奥様はダイニング、リビングを見渡せるキッチンに椅子を置き、そこで本を読んだりすることが多いそう。システムキッチンはステンレス製をセレクト。「業務用みたいな、シンプルで無骨な感じが好きです」
2階 LDK/三角屋根の形を活かした開放的なLDKは、南向きで採光抜群。最大の天井高は約5mもある。上部には、温かみのある木製の梁や天窓が。青空を望む天窓からは自然光が差し込み、冬でも明るい。これだけの大空間は冬季に寒くなりがちだが、関さんの『魔法びん化』設計と高気密のおかげで、年間を通して快適に過ごせる
1階 玄関まわり/横長の広い玄関土間。ここには、現在、C様の趣味のマリンスポーツの道具がずらりと並べられている(写真は竣工時のもの)。C邸は玄関と階段を中心に、家の半分は3層、もう半分は2層のスキップフロア構造。階段の北側(写真左側)は3層構造で、1層目は階段手前に入口がある半地下の収納スペース。階段を上がった左手は2層目となる洗面室・バスルーム。その上には3層目となる個室とウォークインクローゼットがある
1階 子ども部屋/家の南側は2層構造。1層目は子ども部屋。将来的には2部屋に区切ることもできるシンプルな設計だ。2層目の上階は天井高のLDK
撮影:フォーワードストローク