鉄筋コンクリート構造・地上3階建て・ホームエレベーター付き・建築家がデザインする世界に1つだけの家…。漠然と「高額なイメージで自分たちには手が届かない…」と諦めてしまいがち。しかし、これらの条件をすべて満たした住まいが、思いがけず身近な存在になるかもしれません。建築家が自らの、そしてご両親と暮らす住まいとして具現化した家づくりご紹介します。
この建築家に上原邸(3階)。ここが上原さんのご両親が暮らす空間となる。ベッドの右側にエレベーターの昇降口がある。ダイニングテーブルの方向のスペースも確保されており、車いすを使うお母様への配慮が伺える
エレベーターを使い3階の昇降口を出たときの眺め。ベッドルームが目の前にある。各フロアを仕切る壁や扉がないのだが、袖壁と梁型で構成される構造フレーム(リブ)により、適度に区画で分けられている
2階から1階のミーティングスペースを眺めた様子。絶妙な間隔で刻み込まれたPコンが美しい。まるでコンクリートの壁がアート作品のような印象だ
1階の窓側から玄関方向の眺め。左手奥に見えるのがホームエレベーターだ。あえて未塗装のまま設置されており、主張を抑えつつも、空間に馴染んだ印象を与えている
撮影:鳥村鋼一