ご両親の家を建て替えることにしたAさま。依頼を受けた建築家の三輪さんは、お住まいになるご両親とAさまのご要望を伺ったうえで、シンプルな平屋を計画。以前の家での生活を尊重し、生活の仕方を変えることなく暮らしやすさのみを向上させた。デザインの要になったのは、川と家が密接に繋がっていた時代だ。
この建築家に玄関。上がり框には大工が自身で持っていたケヤキを採用。緩やかなアールのデザインを施した
ダイニング(手前)リビング(奥)。扉は付けず、下がり天井で緩やかに区切られたひとつの空間として計画。親戚や地域の人の集まりなど、要望だった20人程度が集える空間を叶えた。リビングの窓からはダイレクトに庭に出られる。洗濯物を干すのに便利に使われているとのこと
リビング。以前の家と変わらない庭との距離感が嬉しい。画像右、窓際にはソファを造作。座面が開き、収納も兼ねる。ご両親のために十分な明るさを確保するため、雰囲気を壊さないデザインで天井にベースライトを配置した。画像左にはテレビや仏壇、神棚を設置する
リビングから南西を見る。田んぼに囲まれた「HouseK/水郷の家」。窓からの眺めを見ると、生活の一部に田んぼがあり、川や水の恵みと密接な関係が築かれていたことを実感する