「どんな家に住みたいか」は、「どんな服が好きか」と共通点がある。ハイブランドの服が好きな人もいれば、ファストファッションで流行のものを身に着ける人、機能・デザイン・価格のバランス、いわばコスパを重視する人がいるように、住宅に求めることも人それぞれ。市中山居の増木さんがつくる家をひとことで表すならば、「麻のシャツのような住まい」だ。
<住まいへのこだわり> 細部まで心を配り、さり気なくデザインし、丹精に造り込んだ住まいは、仕立ての良い麻のシャツのように、様々なコーディネートを楽しめ、着る人を美しく引き立てます。 心地よさ、落ち着き、気品があり、澄み切った空気が流れる住まいを設えます。 <私の暮らし> 庭のブルーベリーやチョークベリーでジャムを作っています。 剪定した草木を器に生け、部屋に飾るのが好きです。 猫のように、時間ごと、季節ごとに居場所を変えて、ゴロゴロしています。
建築家の詳細
エントランスは目隠しを兼ねた植栽がお出迎え。ポーチを広く、大きなベンチを設け、ベビーカーや手荷物を置いても通りやすく、お子さんを抱えながら楽に出入りできる。
玄関引戸は、壁に対し30度振ることで開口幅が拡がり、大らかな玄関に。引戸と天井はピーラー(米松)で統一。床の大谷石の割付は引戸にも揃うよう、試行錯誤したという。
能舞台のような広々ウッドデッキ。床材はヒノキ。ベニシダレモミジ(写真左)はお祖父さまが大切に育ててきたものをそのままに、造園家小林賢二さんの手で再生された。
10畳もあるウッドデッキは、BBQや遊び場として、家族が大らかに暮らせる場。大きな庇は、夏の日差しを遮り、雨も凌ぐ。3階建ての隣家から見下ろす視線も気にせず寛げる。
キッチンは奥様の要望を汲み入れ、臭いや音が伝わらないよう部屋に籠るような形とし、リビングとダイニングの中間に。窓(写真右)を設けることで繋がりをもたせた。
奥様こだわりのキッチンはオールステンレスのバイブレーション仕上。大型の食洗器と乾燥機も搭載。家事が楽しく、お手入れが楽な空間に。
キッチンの窓からは、リビング、ウッドデッキと庭が望める。家事をしながらでもお子さんたちの遊ぶ様子や緑を楽しめる、奥様の特等席。
洗面カウンターも造作して収納を充実させている。深いシンクは洗濯の下洗いもできる。浴室の窓先には、隣家の視線を遮る袖壁を設けた坪庭があり、気兼ねなく緑を楽しめる。
2階には、寝室、収納や子供部屋が並ぶ。現在はお子さんの遊び場だが、成長したら間仕切れるよう、壁の下地が組み込まれている。
撮影:中村晃写真事務所(一部:市中山居)
<住まいへのこだわり> 細部まで心を配り、さり気なくデザインし、丹精に造り込んだ住まいは、仕立ての良い麻のシャツのように、様々なコーディネートを楽しめ、着る人を美しく引き立てます。 心地よさ、落ち着き、気品があり、澄み切った空気が流れる住まいを設えます。 <私の暮らし> 庭のブルーベリーやチョークベリーでジャムを作っています。 剪定した草木を器に生け、部屋に飾るのが好きです。 猫のように、時間ごと、季節ごとに居場所を変えて、ゴロゴロしています。
建築家の詳細