ご自身で運営される鍼灸院を兼ねたご自宅を新築することにしたお施主さま。2階を住居にしたため、一般的な家とは逆に、1階よりも2階のボリュームのほうが大きな建物になった。建築家の山口さんはこれらの特徴を生かしアイコニックな外観を実現。地域に愛され、もちろん暮らしやすさも申し分ない家ができた。
この建築家に1階、診療室。鍼灸治療では火を使うため、診療する場所から少し離れたところに木材を取り入れた。待合室からも棚を眺めることができ、またカウンターでは木を手で触れることもある。こうした心遣いが鍼灸院を親しみやすい場にしている
1階、待合室から診療室を見る。仕切りとして両側から使える棚を造作した。棚にパンフレットなどを陳列すれば程よく視線を遮ることができる。待合室側にある扉はトイレへ続く
1階、住居部分の和室。現在は応接間のように使用されているが、将来は夫婦の寝室となる可能性もあり、テレビや家具などを置きやすいように一角を板の間とした
住居の階段。この部分はあえて閉鎖的にし、2階に上がったときの開放感が強まるように計画した
撮影:yousuke harigane