自邸の新築にあたり、海外からの留学生を受け入れるゲストハウスを併設したいと考えていたお施主さま。依頼を受けた建築家の仲本さんは、南側に開けている立地を生かし、沖縄の古民家のような構成を提案した。完成したのは沖縄らしさが堪能でき、なおかつ現代のライフスタイルに合った家だ。
この建築家に南側の庭から家を見る。手前が母屋、奥にゲストハウス。建物の端に母屋の玄関がある。ゲストハウスの玄関は建物を対角線で結んだ真逆に位置する。ゲストハウスからも自由に庭へ出られるようになっており、将来は庭を介して母屋で暮らすAさまと交流することもあるだろう
南側の庭から家を見る。手前が母屋、奥にゲストハウス。建物の端に母屋の玄関がある。ゲストハウスの玄関は建物を対角線で結んだ真逆に位置する。ゲストハウスからも自由に庭へ出られるようになっており、将来は庭を介して母屋で暮らすAさまと交流することもあるだろう
母屋のLDK。画像右側が北にあたる。至るところにハイサイドライトを設けたうえ、LDK空間と来客用の寝室の間に吹き抜けをつくり、視線が抜け、外部が感じられる開放的な空間に仕上げた
ゲストハウスは母屋よりラフな雰囲気。玄関(画像奥)を広くし、ダイレクトにリビングダイニングへ入る構成
外観。画像奥が北側。3枚の屋根が重なり合っているのがわかる。一番高い屋根は南側に向かって下り、雨端テラスを覆う深い軒となっている
母屋LDK、画像右奥は和室。天井の高さと居室の用途を合致させ、南に開放感あふれるリビングダイニングを配置、北には落ち着きが欲しい和室やキッチンなどを設けた。段階的に天井が上がり、壁面と天井の間にも空間があることで奥行きが感じられ、家がシームレスに繋がった
母屋、北側に設けられた和室。北側には公道が走るため外構を高くし、できたスペースを生かして坪庭のような「静的な庭」を計画。琉球畳やクチャの土壁に加え、庭にも琉球石灰岩の石が置かれ、より沖縄らしさを堪能できる一角だ。画像右奥の水盤から聞こえてくる水音も心地よい
重なり合う3枚の屋根。天井となる面は板を貼る方向を変え、縦にも横にも視線や意識が広がるようにした
撮影:Jonathan Liu