「外から見られたくない」「自分たちだけの空間が欲しい」とお望みだったクライアント。建築家の稲田康紀さんは、家をすっぽり壁で覆うことでその希望を完璧に叶えた。しかし内部空間は閉塞感が感じられず、明るく開放的。外観と内部で正反対のイメージを持つこの家はどのようにしてできたのだろう。
この建築家にキッチンからリビングを見る。キッチントップは1枚仕立ての天然大理石を使用。写真奥、左側には薪ストーブを設置。輻射熱により吹き抜けであるリビングはもちろん、2階まで効率よく暖められる
2階書斎。北側斜線の条件により天井を傾斜させた。一番低い位置に落ち着きが求められる空間を計画
玄関アプローチ。写真右に見える外に繋がる扉から敷地へ入り、Uターンするように玄関へと向かう
シャッターを開けたときの外観。なんとなく中の様子は伺えるものの、植栽やエントランスの壁などにより室内空間へは視線が届かないように計画。2台分の駐車スペースが必要なため、一台はシャッター奥の壁の中に、もう一台は壁の外、画像右側にスペースを計画