お子さんとのコミュニケーションを大切に「ワクワクできる家」をイメージしていたTさんご家族。依頼を受けた建築家の古市さんは、3つの屋根からなる個性的な『包みこむ家』を提案。カーブを効かせた続き間のキッチンダイニングを1階につくり上げた。『包み込む』意図と、そこにある『ワクワク』とは?
この建築家に1階 ダイニング/写真手前のダイニングからソファのあるリビング、奥の小上がりへと続く。小上がりの部屋は片流れ屋根で区切られ角度があるため、包まれると同時に奥行きのある広々とした空間に。また、奥が見通せないことで「路地を行くようなワクワク」を感じることもできる
1階 小上がり/勾配の一番急な東側にあたる。左のテーブルはお子さんが宿題できるように設けられた。また、小上がり・左の階段最下段・右の窓枠は高さがそろえられていて、腰をかけて自然なコミュニケーションをとれる
1階 キッチン/西の一番勾配の緩いエリアにあるキッチン。古市さんが「この家の司令塔です」と笑いながら話してくれた通り、視界が広くLDK全体の様子が分かる
外観/張り出した屋根が家の中にいる人を包み込んでくれる。「風が通るように、屋根を含む躯体の中には通気層が入っています。暑さ寒さをしのぐパッシブ的な要素のほかに、結露防止の効果もあるので建物の寿命も延びます」とは古市さん談