施主とできる限り多くのコミュニケーションをとることを大切にしている設計士の小川さん。「どういう暮らしがしたいか、なかなか具体的になっていないお施主さんは多いのですが、要望→提案→意見交換を繰り返すことで、具体的な要望が見えてきます」。施主の納得がいく家づくりを叶えてあげたいと、現場での細かいプラン変更、追加も多いというが、今回紹介するT様邸は、まさにその最たる実例だ。
この建築家にシンプルながら質感のある外壁と白壁との組み合わせがモダンな外観デザイン。「駐輪場が欲しい」という奥様の要望に、ゲートのようなスペースを設けることで応えた
庭側の外壁材には、木目の美しさが際立つレッドシダーを採用。軒を深くすることで、冬は日差しを入りやすく、夏は直接LDKへ陽射しが入りにくくしている
キッチンからは、玄関からリビング・ダイニングまで見渡せる。また、キッチンで家事をしながら、リビングの100インチのテレビを観られるのもうれしい
玄関側面の壁、リビング入り口の壁には外壁と同じタイルを貼ることで、そのまま外壁へと繋がって見える。外と内の境界を感じさせないデザインだ
2階の廊下は東西に窓を設け、光と風が抜けるよう配慮。4部屋ある居室は、壁を隔てて直接、隣り合うことがないよう、間にトイレやクロゼットなどを挟んでいる