老舗パッケージメーカーによる新事業は社会循環型店舗。「ハコをひらこう」をコンセプトに、実験的な店舗をつくりたいとプロジェクトがスタートした。建築設計を担当した三輪さんは空間ディレクションを担当する「 gift_」と、3つの箱が組み合わさった建物を提案。未来を考えるきっかけになる空間を実現した。
地元の人たちが主に使う道路に向いたファサード。大きさの異なる3つの箱を組み合わせたようなフォルムで、母体が箱をつくるメーカーだと一目でわかる。3枚の両開き扉を外に向けて開けることで、コンセプトの「開かれた」「迎え入れる」印象を強めた
photo by 内藤雅子
外観。建物の左側に沿って走っているのが、彌彦神社に向かう道路。エントランスラウンジをこの向きに合わせて計画したおかげで、初めてこの道を通る人も入りやすい
photo by 内藤雅子
外観。エントランスラウンジ(左)と、ショップ(右)の箱。交差点の角に位置するため、それぞれの方向に建物の顔を計画した。ショップは道路に向いた壁面に両開き扉を配置。外に出て縁側に座り、ソフトクリームを楽しめる
photo by 内藤雅子
エントランスラウンジ。金物を用いた看板は、地元の金属加工会社に依頼した
photo by 内藤雅子
エントランスラウンジの外装は、新潟に古くから伝わる「雪囲い」の手法を取り入れた。新しい使い方を提案し未来へ繋げていきたい、と三輪さん。ここでもコンセプトである「循環」に触れられる
photo by 内藤雅子
エントランスラウンジは半屋外空間。テーブルや椅子を置くゆとりがあり、活用の幅は広い。グリーンは在来種から選ばれている。内部に進む部分がL字に開口しているおかげで、室内の中央に位置するスタッフブースからも目が届く
photo by 内藤雅子
エントランスラウンジ。雪囲いから抜ける光が美しい。年々夏の暑さが厳しくなる中「このように半屋外で日陰になり、風が抜ける空間はますます必要になってくるかもしれません」と三輪さん
photo by 内藤雅子
カフェは最も背の高い箱に計画。右奥にショップが見える。ちらりと見えることで抵抗なく行き来できる
photo by 内藤雅子
撮影:内藤雅子