奥様の実家の土地に親世帯・子世帯それぞれの家を同時に建てるという「究極の近居」を選んだYさんご家族。外観に統一感を持たせながらも、親世帯とは違った「自分達好みのテイスト」「自分達らしい生活」を実現した黒い家をつくったのは、空間づくりの匠空-KEN design officeの竹中さんでした。
この建築家に吹き抜けと大きな窓で開放感抜群のダイニングスペース。窓の先には白い家の玄関が。お互いのリビングの窓が正対しないため、丸見えになることはないが、行き来する際に家族の様子が伺える。
昼間は明るかったダイニングスペースが、夜には落ち着いた雰囲気になりダイニングバーのよう。
1つの大きな空間でありながらゾーニングがはっきりと分かれる。「明」と「暗」、「開放感」と「籠る感じ」の対比が面白い。
お店の小上がりのような畳コーナーは、お子さんの読書や遊び場であるとともに、客間にも。
リビングの先の地窓からは、元の家の思い出の手水鉢が見えるとともに、白い家のリビングから黒い家の在宅がわかるのだとか。
リビングから伸びるスケルトン階段は、白い家同様に存在感抜群で、オブジェのよう。
撮影:笹の倉舎 笹倉洋平