幼い頃に思い描いた「こんな家に住みたい」をどれだけの人が叶えているのだろう。Mさんは、幼少期に近所あった設計事務所がつくる「赤瓦屋根とコンクリート壁の混構造の家」を「かっこいい!」と思い、30年以上の時を経て自邸の設計を依頼したという。その事務所こそ沖縄の風土に根差した家づくりを続ける東設計工房でした。
この建築家に奥様こだわりの食器乾燥機を取り入れたキッチンは、あえて天井高を低くすることでリビングの開放感が増す。キッチンからは学習コーナーや子供部屋も見渡せ、リビングの先も見えるため、家族の帰宅もわかるという。
深い軒をもつ濡れ縁。夏の日差しを遮り、明るさをもたらす。最近はこの濡れ縁で毎週のようにBBQをして楽しんでいるのだとか。
書斎兼音楽室。壁は有孔ボードを採用し、防音室をつくるよりもはるかに安価に防音を実現した。扉を閉め籠ることも、扉を開けLDKと音楽を共有することも可能な空間
子供たちが並んで学習する学習コーナー。寝室となる部屋とあえて分けることで集中して勉強ができる。
山城さんからが墨書きした「天官賜福 紫微鑾駕」の木札。沖縄に古くから伝わる除災招福のお守りだ。
完成間際の夕刻に行われる「点灯式」。灯った瞬間、家族からも「わあー」と感動の声があがるという。