5匹の猫と暮らすKさまの家は北欧ヴィンテージ感のある素敵な住まいだが、実は、猫が喜ぶ「猫的町並み」が展開されているという。設計を担当した犬猫専門建築家の廣瀬慶二さんに、K邸から読み取れる「猫と暮らす家」のセオリーを教えてもらった。
この建築家にキャットウォークは一部を黒く塗装し、デザイン性をアップ。「猫の目は色を識別しにくいため、黒で道を明確に示して安全性を高める意味合いもあります」と廣瀬さん。また、「猫は天井が高いほうへ行くので」と、Kさまがいるリビング(写真右)に向かって天井が高くなるように設計
キャットウォークからリビング(写真右)へ向かう猫。家族の誰かがいるリビングは、猫の目的地の1つ
吹抜けに配されたキャットウォークでくつろぐ猫。猫的町並みを構成するノード(交差点)が豊富で、猫にとっては毎日歩いても飽きない楽しい「町」になっている
猫立ち入り禁止のキッチンにいるKさまが見える窓(写真左)のそばには、窓をのぞきやすい猫ステップを設置
土間からダイニングへのドアはガラス。猫が迎えに来ているのがわかり、開けたドアが猫にぶつかるのを防げる
ダイニングには吹抜けがあり抜群の開放感。2階のリビングに面した部分にはキャットウォークがたくさんある
キッチンへのドア上部は、レトロな魅力をもつモールガラス。木部は「Kさまのやさしい雰囲気に合わせて、温かみのあるアイボリーで塗装しました」と廣瀬さん。北欧テイストのヴィンテージ感があり、空間に穏やかな表情を添えている
ダイニングに面した書斎も猫立ち入り禁止ゾーンなので、書斎にいても猫の様子がわかるよう、猫がよく使うらせん階段の近くに室内窓を設けた。階段一段に猫が1匹ずつ座り込み、数匹の猫が上下に並ぶかわいい姿を見せてくれることも