敷地は閑静な住宅街に位置する。間口に対して奥行が極端に長い扁平な土地であるだけではなく、法的な規制も厳しく高さ制限や建築面積の制限を受ける地域となっている。この極端に尖ったように見える屋根も高さ制限をクリアするためのものだが、さまざまな制限をクリアしながらも最大値の内部空間を確保することを考えたとき、建築の外郭はほぼ自動的に決定された。内部の構成については、南隣地の建物が接近しているため2階をリビング、1階をプライベートな空間とした。 都市型の土地には都市型の設計思想が必要になる。大きな庭が取れない分、開口の取り方を工夫したり、多くの居場所を作ることにより少しでも豊かな内部空間となるよう心掛けた。