ご両親と同居するための家を新築することに決めたお施主さま。依頼を受けた建築家の加藤さんはヒアリングを重ね、間に土間を挟んで2棟とするほうが望む暮らしができると考えた。忙しく働くお施主さまが家でゆったりと過ごせる秘訣は、散らかりが気にならず、片付けやすいスキップフロアのおかげだという。
この建築家に子世帯、玄関からダイニングを見る。玄関と居住空間の間には天井いっぱいの高さの引き戸を設けた。下がり壁がなく天井がひと続きになるため、戸を開けると印象は広々。それでいて、玄関からダイニングまでは1つ角が折れており、戸を開放していても室内が見えすぎることがない
子世帯、1階ダイニングキッチン。窓の外に土間がある。ご両親は玄関に向かわずとも、格子戸を開けてダイニングへ直接アクセスできる。キッチンの作業台の背面は全て収納。食器から冷蔵庫まですっきり収納でき、さらに戸を閉めて全てを隠すこともできる
子世帯1階キッチン、ダイニング、中2階のリビングを見渡す。奥さまとお母さまはやり取りすることが多いため、キッチンに設けられたこの勝手口の対面にも親世帯のキッチンの勝手口を設けた。屋根付き、しかも最短の直線で結ばれておりとても便利に使用しているという
子世帯1階、洗面脱衣室。収納などは奥さまがご自分で整えるため、シンプルに計画。扉は物干し場に繋がる。美容室と家の物干し場を同じ場所に集めた理由は「仕事と一緒に、家の洗濯もできれば便利だと考えた」からだと加藤さん