朗らかで、オープンな雰囲気のお施主さまが要望されたのは、「明るくて広々とした、人が集まる家」。吹き抜けで得られた伸びやかな空間を2つのテラスでさらに拡張したLDKは、思い切った階段の配置などで領域を分節。居場所がたくさんある、暮らしやすい空間となった。
この建築家に玄関からLDK。仕切りは敷居のない吊り戸とし、一続きの空間にした。LDKを抜けて外まで見通せる
1階、ダイニングとキッチン。玄関側の扉に加えてキッチン側にも扉を設け、水回りへの回遊性を持たせた。キッチンの袖壁には600×1200mmの大判タイルを使用。白い壁のLDKの中でここのみグレートーンとすることで空間を引き締めた。汚れに強く、機能性も高まった
1階LDK。スケルトン階段、天井の高さ、家具の配置によってエリアが緩やかに分節され、居場所がたくさんある。天上高が低く落ち着きあるダイニングキッチンからリビングの吹き抜けへ一気に空間が広がり、開放感がすごい
ダイニングからキッチン、子どもリビング(画面左奥)を見る。キッチン側の壁面にある木製の収納は、伊原さんたちが家具作家の久世智也さんと打ち合わせをして図面を起こし、特注でつくってもらった。視線をあげると2階のテラスが見え、空間が拡張されたように感じられる
撮影:小川重雄