札幌の北区、新琴似に1981年に建てられた木造会堂の老朽化に伴う建て替えです。
旧会堂は北海道で活躍された田上義也氏による基本計画に従い建設され、外観および内部空間は独特の雰囲気のあるものでした。
新会堂の設計では旧会堂のエッセンスを持ちながら以下の点に配慮しました。
・降り注ぐ光にあふれる礼拝堂、自然光の豊かで力強い光をやわらかく取り込む。
・音響にこだわった計画にする。
・旧会堂の面影を残しつつ、耐久性、耐震性の高い建築とする。
・フレキシブルに利用できる内部空間とする。
のびやかに弧を描く大きな庇は、全ての人々を守るという「幕屋」をイメージしています。
各諸室の基本レイアウトは旧会堂を基本にしており、礼拝堂も旧会堂同様、2層吹き抜けとすることで空間的にも音質時にも豊かな祈りの空間としました。
礼拝堂上部に設けたハイサイドライトからは柔らかい光が隅々まで差し込み、要所に設けられたスリット窓からはそれぞれの空間を浮かび上がらせるための効果的な自然光が差し込むようにしました。
基礎部分は軟弱地盤における耐震性と断熱性を考慮し、地盤免振工法(コロンブス工法)を採用しています。