幼い頃を過ごし、一時期は賃貸活用していたというマンションに戻り家族と暮らすことに決めたnote architectsの鎌松亮さん。自分たち家族の生活スタイルに合った空間にすべく、リフォームを実施。ただ間取りを変えたのだけではなく、家族誰もが暮らしやすい空間が生まれた秘密は3つのテーマにあった。
この建築家にリビングからキッチンを見る。奥の壁面、左から始まるキッチントップと鎌松さんのデスクは継ぎ目なく繋げた。同じように上の棚も繋がっている。吊り棚や、左壁面に見えるパントリーとして使用する棚まで梁下の同じ高さで揃え、抜けをつくったことで広々とした空間が強調される
リビング。窓がある外壁面は断熱材を入れ、二重サッシにした。寝室の壁面とリビングの壁面に断熱材を詰めたことで、室内の温度を適温に保つことが可能になった。鎌松邸にあるエアコンは、上部にある12畳用のものひとつのみ。夏は寝室まで涼しくなるという
キッチン。「カウンターの高さやコンセントの位置のほか、調理器具の収納棚の位置まで身長に合わせてつくってもらえたので嬉しい」と奥様。キッチンタイルは目地が濃くクールなものを、椅子の下の床面にはヘキサゴンタイルをアクセントに配置し清潔な印象の中にビンテージ感も漂う
リビング、窓側からキッチンを見る。カウンターテーブルの収納に取り付けた取手は、以前ロサンゼルスで買い付けてきたもの。正面のパントリーの扉、キッチン側の吊り棚の扉は取手部分に丸く穴を開けただけのシンプルなシナ合板。「いつかこれらも再利用してほしい」と鎌松さん
玄関。正面の扉はウォークインクローゼットに続く。正面のパネルは鎌松さんのDIYによるもの