ドイツに本社を構えるSEW オイロドライブ・ジャパン(株)から、工場の建築依頼を受けた建築家・伊波一哉さん。クライアントからの希望は、快適な労働環境とデザイン性だった。光と風、手に入りやすい建材を駆使し、伊波さんは限られたコストの中で希望を実現してみせる。今あるものを最大限に生かし、アイデアと工夫で造り上げた工場とはどのようなものなのか?
この建築家に撮影:GEN INOUE
工場内部/内部はクレーンや塗装ラインなどの機械だけでなく、排気ダクトや配線配管の取り回しなどを考慮して設計
撮影:GEN INOUE
東・南面/写真手前、道路を挟んで住宅街が広がる東は事務所。その奥が工場となる。大きな窓が並び、工場でありながら、明るく開放的な建築物になっている
撮影:GEN INOUE
西面(搬入口)/搬出入口を透過性のある繊維強化プラスチックにしたおかげで、閉まっている際も採光十分だ。シャッターは、開閉はスムーズで音も静かなオーバースライダタイプ
撮影:GEN INOUE
北面/将来の増設計画を考え、シンプルな造りになっている。増設の際は、窓の下部から始まる上り勾配の屋根を付ける予定
撮影:GEN INOUE
中庭/適度な空間を取り入れ、窓を多く設置。グリーンを囲むベンチやウッドデッキをしつらえ、社員が憩える心地よい空間に仕上がっている
撮影:GEN INOUE
ファサード~南面/コーポレートカラーでもある赤に塗られた柱。鳥居、コリント式の柱など、整然と並んだ赤い柱はさまざまなとらえ方ができて面白い
撮影:GEN INOUE
ふすま~会議室/写真左手、ブラインドの代わりにふすまが窓を覆っている。また、住宅地に接する2階東面にあるため、左手の窓から有孔折板がうかがえるが暗さは感じない
撮影:GEN INOUE
東面/住宅地から望む景色。日本、ドイツそれぞれの国旗の色とコーポレートカラーがアクセントになっている。2階窓部分の有孔折板も、壁の圧迫感を軽減している
撮影:GEN INOUE
食堂/モンドリアン風の奥の棚が目を引く、カフェのような食堂。合わせてテーブルもデザイン。移動可能で、合わせると5角形にもできるよう角を削ってある。ライトはありふれた直管蛍光灯をつなげてつりさげたもの。工夫により素敵なデザインに仕上がっている
給湯~食堂/食堂の棚の裏側にあたる。写真奥と手前が食堂へと抜け、窮屈さのない造りになっている
撮影:GEN INOUE